つづき)
検察官:
では、繰り返しになりますが、ハリー氏は、「事件があった前日の午後、3時45分ちょうどから5時30分ごろまでの間、部屋を開けていた」ということですね。
ハリー氏:
そのとおりです。
検察官:
では、発見した当時の状況をお話願いますか?
ハリー氏:
はい。先にお話したように、「私の家(ハリーのお宅)では、土曜の午前は、掃除をすることが習慣化されています。」部屋がいろいろありますので。(書斎・リビング・懺悔室・ピーターの別室・VIP室)
その日は、前日の健康診査の結果がよろしくなかったので、掃除にもさほど気合が入らず、「半ば義務的に機械的に習慣的に掃除に取り掛かった」と記憶しています。多少の疲れもあり、通常9時開始のところを少し遅れて9時15分過ぎから「ダイソンの掃除機」で納戸の棚から出して、リビングに移動。「プラグのついた線」を伸ばして、「コンセント」に「はめ込もう」としたとき、「気づいた」のです。
検察官:
もう一度「例の写真」を出して。(部下に指示を出した)
この「赤い線」のように、「プラグが湾曲していた」のですね。
ハリー氏:
そのとおりです。
検察官:
あなたは、なぜ、「湾曲したままの状態」で、「物的証拠を残さなかった」のですか?
ハリー氏:
先に話しましたように、昨日の健康診査の結果が悪かったのと、朝から少し疲れていたので、「さっさと、掃除を済ませたかった」という気持ちが先に立ちました。「プラグがかなり湾曲」していました。この状態では、「コンセントにハマらない」というほどでした。
かなりの角度に曲がっていました。「これでは、掃除ができない。」という焦りの気持ちが先にたち、「この湾曲した部分を手で戻しました。」
その際、「かなりの力を加えました。」それくらい、「湾曲していたのです。」
わたし(女性の力)では、まっすぐにすることはできず、この写真のように「少し湾曲した状態」がやっとでした。この状態で、なんとかプラグとコンセントを接続することができ、掃除を開始することができたのです。
検察官:
つまり、「女性の力で、このプラグを曲げるためには、かなりの力が必要である。」ということですね。
ハリー氏:
おっしゃるとおりです。
検察官:
このプラグは、「固い素材であり、かなり強い物理的な力でなければ、容易にまがらない。」ということです。
収納状況からして、「収納時に強い力が他から働いたとは考えにくい。」
(部下が、もう一つの写真を出した)。
これは、収納の状況で、掃除機の本体に使用時以外は、プラグが巻き付いている。
では、「プラグに物理的に衝撃が加わると考えられる」のは
①プラグを巻き取る際
②収納時
この二つしか考えられない。
①については、ハリー氏によると「プラグが曲がるほどの衝撃はない」とのこと。
②については、この写真でも分かるように、「上下・左右」に「物的に衝撃を与えるような状況にない。」
同居人は、「猫のピーター」一匹である。「猫の肉球」や「猫の歯」では、到底、プラグを曲げることは不可能である。
これは、「密室での怪奇事件」としかいいようがない。
ハリー氏:
あの~。ある心当たりがあるのですが。
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