裁判長：
本日、審議する内容は、さる２０１４年3月8日、午前９時３０分ごろに発生した、「ハリー宅侵入事件」についてである。原告側は、「ハリー氏宅に、何者かが侵入した」と主張する検察官。被告側（なぞの犯人）は、「家宅侵入は、そらごと。何の犯罪も行われていない。」と反論する弁護士。
両者のそれぞれの主張を実況中継するだけでなく、第一発見者のハリー氏も「証言台に立ってもらう」。
では、事件が発生した概要を、検察官から述べてもらおう。
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検察官：
証拠写真を提示しながら、説明することにする。
まずは、事件発生時の状況説明から。
２０１４年３月８日。土曜日。９時３０分ごろ。
ハリー氏は、「隔週定例の室内の掃除機かけ」を実行しようと、「２００１年購入のダイソーの掃除機を収納部屋として利用している納戸の戸棚の一番下の箇所から取り出した。」
取り出し時には、「異常は確認されなかった。」
この写真は、「ダイソー掃除機の本体部分の一部」と「自動巻き式のプラグ」を撮影したもの。
ハリー氏は、「通常の掃除機がけ」を実施するために、プラグ部分を伸ばし、コンセントに差し込もうとした。
ハリー氏の証言によると、「プラグが異常に湾曲していた」ということである。
写真で解説してみよう。
①プラグの湾曲に、ハリー氏が気がつき「手で湾曲部分を修正し、ほぼまっすぐにした後」の状態。
残念なことに、「犯行の証拠となる湾曲されたプラブ」は、「掃除の実行を妨げるもの」でハリー氏が証拠写真を残さずに、修正してしまったということだ。
ハリー氏は、女性であるのだが、「プラグ部分をまっすぐにのばし、コンセントに収まるようにするためには、かなりの力が言った」と証言している。
そこで、「湾曲されたプラグ」を「再現するために加筆した写真」をここに提示することにする。
②「湾曲されたプラグ」の再現写真
ハリー氏の証言では、「かなりな角度に湾曲されていた」ということである。
ハリー氏は、独り暮らしで愛猫の猫を飼っている。
「普段の掃除機は、使用時以外は、納戸の棚に収納されている。」
③通常の収納状態。
ハリー氏の証言によれば、「かなりがっちりした戸棚の一番下部分に常時収納」してあり、本体部分に「自動巻き式」で「絡み取られる」。「プラグ部分の先端だけが本体部分から突き出ている」という状態。
さらに、「ダイナソーは、２００１年購入した外国産の掃除機で、吸引力には定評があるメーカーである。当時で、破格の８万円程度で購入。」
「過去、別メーカーの掃除機を使用していたが、３年程度で吸引力は、落ちまくりゴミを部屋の中でまき散らしている状態。」清水の舞台から飛び降りた気になって、購入を決意したらしい。」期待通り、１３年もたった現在でも「現役」で利用していて、「当時の吸引力ほどでもなくなった」が、「まだまだ、通常のゴミであれば吸い取れる」ほどらしい。
「プラグの巻取り」に関しても、「過去メーカーの掃除機であれば、プラグの巻き取り能力が年数とともに減退し、中途半端な巻き取り方で、プラグがぶらぶらでてしまって完全な収納ができなかった」との証言もある。
つまり、「不十分なプラグの巻取りにより、収納時に何か物理的な力が働いて、プラグ部分が湾曲した可能性は極めて低い」ということ言える。
さらに、「収納時の写真③」を参照してもらうとわかるが、
★右サイドには、表面が非常に硬い材質でてきているキャリアバックで、ブロッグされている。
★左サイドは、掃除機本体があり、周りを掃除機のホースで囲まれている。
★戸棚の奥行は、このての掃除機が、完全に収納される幅。
★上の部分は、しっかりした戸棚なので、完全に上からの影響は受けない。
★「掃除機の丸められたホース」は、「やや和らかい素材」でできていて、仮に、ホースが当たって湾曲したということは、考えられない。
★収納時に、何らかの物理的力が掃除機にかかった場合、「かなり固い材質でできたプラグ」よりも、「掃除機本体」や「ホース」の方が「やわらかい素材」なので、掃除機自体の方が、先に、破損する可能性は大である。
これらが、「事件発生当時の状況」である。
それに加えて、「最近ハリー氏は、ロボット掃除機の購入を真剣に考えている」との事実と、「このプラグの異常を発見する前に、終日ではないが、数時間、自宅を開ける日が数日あった」との事実があります。
私の冒頭の状況説明は、以上です。
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裁判長：
次に、第一発見者であるハリー氏に証言台に立ってもらう前に、「飯の時間が来たので、一時休廷」とする。